
芸術工学2.0は、形や機能を超えて、
意味・記憶・共鳴を設計の中心に据える思想です。
作品は一人の手からではなく、多くの声と記憶が重なり合って生まれる共創の場として捉えられます。
伝統と革新、過去と未来、人と技術、静と動をつなぎ、 「祈りと記憶の共鳴」を未来へ引き継ぐ新しいデザインのあり方を目指します。
■ 芸術工学1.0から2.0へ
芸術工学1.0は、形と機能を結びつける、近代的なデザインの学問として発展してきました。
芸術工学2.0では、その先にある意味や記憶といった、より深い領域を扱います。
作品を単なる造形物ではなく、社会や人の心とつながり影響し合う
共鳴装置として捉える点が特徴です。
つまり、
形 → 機能 → 意味 → 共鳴
という流れで、デザインの視点を広げていく考え方です。
■ 多声的工学
芸術工学2.0の核となる考え方が「多声的工学」です。
ひとりの作者の視点に頼るのではなく、
多様な人の声・経験・記憶が重なり合って作品が生まれるという姿勢を指します。
そのため、言葉にならない「記録」「沈黙」「共鳴」といった領域も設計の対象になります。
芸術を、社会や他者との新しい対話を生み出す行為として捉え直す考え方です。
「設計とは、声なき声に耳をすます行為である。」
■ 実践領域
Assemblyでは、この思想にもとづいた複数の実践を展開しています。
- 記憶体験のデザイン
個人や社会の記憶を“かたち”として未来に残すプロジェクト。 - 非電化インターフェース設計(NEUI Non-Electrified User Interface /NED Non-Electric Design)
電気を使わず、記憶や意味を伝えるための新しいメディア開発。 - プロダクト(Immorta/Enti)
伝統工芸とデジタルアーカイブを融合し、未来に受け渡す記憶の器を制作。
これらすべて、
意味や記憶をどのように未来へ引き継ぐか
を探求する取り組みです。
■ 芸術工学2.0の使命
「伝統は革新である」
芸術工学2.0では、技術革新を「過去を未来へ呼吸させる行為」と捉えます。
祈りが記号へ、記号が記憶へと姿を変えながら、人と技術、死と生、記憶と未来を再び結びつけていく。
その循環をデザインとして扱います。
芸術工学2.0の使命は、
「祈りと記憶の共鳴」を未来へつなぐ仕組みをつくること
です。